諏訪市生涯学習講演会 『探査機はやぶさに託した夢』

2011年2月28日 by Yuichi Kasai


2011年2月27日(日曜日)長野県諏訪市文化センターにて、諏訪市教育委員会主催の生涯学習講演会で昨年6月に地球に帰還した日本の宇宙探査機『はやぶさ』で、再突入カプセルの研究開発に携わり、オーストラリアの砂漠に落下したカプセルを自らの手で回収した山田哲哉先生のお話を聞く機会がありました。

探査目的の小惑星イトカワがたった250m四方の小さな天体であったこと、イトカワへの接近サンプル採取は『はやぶさ』自らの判断で実施されていたこと、その後の燃料漏れ事故と通信遮断、姿勢制御装置が壊れ回転しながら漂う状態を偶然地球を向くアンテナとの通信間隔で判断したこと、通信周波数を変えて非常に短いコマンドを送りつつ再学習させたこと、帰還中のイオンエンジンのトラブルで、壊れた2基の生きている部分を組み合わせて推力を復活させたこと、地球へ再突入の精度は例えば名古屋から東京にあるリンゴの皮に標準合わせるに等しいこと、『はやぶさ』本体は大気圏ですべて燃え尽きるように設計されていたこと、カプセルも大気圏突入時に真空状態から気圧を調整するため、非常に小さな穴が空いていて落下200秒の間にゆっくりと確実に大気を取り込んでいたことなど、数々の図版や映像を使って解説していただきました。1.5時間での凝縮された講演は、一見ヒューマニズムが溢れる綺麗な話に聞こえましたが、このプロジェクトに参加した企業やSTAFFの数や、各ブロックごとの研究チームが絶対に成功させるためにお互いを信じ、トラブルが起こったときの2重、3重の予防策を検討していたエピソードは、聞き逃しがちな部分ではあるけれど、1つのプロジェクトを成功させるために、どこまで掘り下げて計画するのか、コストという制限の中で性能と品質を保つための工夫・努力など、その本質は確固としたビジネスそのものと感じることができました。

今後は生命の起源を探す旅『はやぶさ2』、ソーラーセイルを張って金星に向かう『イカロス』、より原子天体へ近づく『マルコ・ポーロ』など、宇宙科学研究は続くようです。

●『はやぶさ』に関連する情報
※上記映像はJAXAプロジェクトのYoutube動画です。
『はやぶさ』が捉えたイトカワ画像
※『はやぶさ』に関する資料サイト『小惑星探査機はやぶさ』、『帰還プロジェクト

●『諏訪市』に関連する情報
※諏訪市での講演会のニュース記事『探査機はやぶさの講演会
※諏訪市文化センター『諏訪市文化センターのご案内(諏訪市)





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