電子書籍は「御馳走帖」の夢を見るか?

2011年4月22日 by Shutaro Kobayashi

gotisou.jpgいきなりだが、自分は本をあまり読まない。マンガはいっぱい読む。だって面白いから。

まったく本(活字の)を読んでいないかと言うとそうでもないが、自分からは「活字」を求めたりしない。
人に紹介されたり、本屋に寄って表紙のイラストが気になったりと、結構不純な動機で本に出会う。

スタッフの斉藤さんが、「電子書籍」の事についてブログを書いていた。
Adobe Digital Publishing Suiteの料金体系
デジタルパブリッシング最適化へと向かうInDesign CS5.5

あんまり本を読まない自分からすると「書籍にエフェクトがつけられるんだ!」とか
「マルチエンディングがいいな」とか、内容とは関係ない事(オプション的な事)に興味を抱いてしまうのが、自分にとって「電子書籍」に対しての印象だ。
だが、これをきっかけに、もうすこし「書籍」の在り方について、よく考えてみよう。

マンガで好きなの挙げると、料理がでてくるマンガが大好きだ。いわゆる「グルメマンガ」なんかが大好きだ。
「料理」が絵で表現されていて、美味しそうってのが直に伝わってくる。
例えば「美味しんぼ」「将太の寿司」「ザ・シェフ」「味いちもんめ」など数多く出版されている。
(好きなのはそれだが、他にもいっぱい出てると思う)
「将太の寿司」なんか連載当時は読んでいなかったが、今は出版物にめぐまれていて
いろんな文庫形式で再出版するので、連載当時は見逃しても読み直せる機会も多い。

では、自分にとって「活字の本」で面白かった「グルメもの」を思い出してみる。
あたりまえだが、書籍には絵がない・・・。料理について書いてる本なら文字で食べ物を想像するしかない。
これが結構ツラい。そのなかでも唯一、面白かったグルメ文庫(この表現正しいのか?)がコレ。

「御馳走帖」著:内田百閒
食べ物を食べたときのエピソードと、食べた感想が書かれている。ジャンルは「エッセイ」にあたるのか?

「明治生まれ」の著者で、舞台も「戦後」である事から、文章表現も昔風で読みづらく
ビールは「麦酒は栓は始めキルク(たぶんコルク)だったが今では鉄製の・・」とか、「食用蛙」のエピソードなど
現在では良く解らない事もたくさんあって、なかなか読みづらい部分もあるが、出てくる食べ物の表現が美味そうだ。

「焼豆腐とマアガリン」のエピソードなどは、今ではそれだけで食べることは無い「焼き豆腐」と
ご家庭冷蔵庫の必需品「マーガリン」について書かれているが、ストーリーと相俟って、とても美味しそうだ!!。
マーガリンなんて、「どこに行けばそれ食べられるんだろう?」と血迷った考えさえ浮かんでくる美味しそうな表現だ。

エピソード構成もよく考えられていて、1つのエピソード読むのに2、3回ページをめくるだけで完結するので
書籍読みなれてない人でも気軽に読める(だから自分も読めた。。)
スマホで考えると「フリックひとつで簡単購読!」とかのキャッチコピーで表現されそうだ。

ここで「電子書籍」について考えてみる(・・やっと)。

「御馳走帖」を電子書籍で出版したらと妄想をしてみる。・・・(デスノート風)

●時代は戦後まもなく、文章表現は当時のまま。基本設定はそのままとする。
●出てくる食べ物に対して、特別ではない料理は効果音をつけて演出する。
●不明な料理に関しては「イメージ画像表示」と「ヘルプ機能設置」。キーワード検索もつける。
●食べた感想はマルチエンディングとする。(レアに美味しくなかったバージョンあり)
●読みやすいように「モリサワフォント対応」は必須だが、「当時の原文表示」も可能とする。
●エピソードごとに評価機能をつけられたら「いいね!」。
●「このエピソードの材料ご購入はこちらから」のカートボタン設置。(もちろん購入店位置表示は大切だ。)
●とどめに「アバター」としてエピソード内に読者参加可能。(お1人様1品限り等の制約は必要と思われる)
●プラグインを入れることにより部分的に顔文字で表現可能。例:おいしい (´∀`)

よし、まったくスキのない変換だ。・・・・いいのかホントにコレで。

上記は極端に書いたが、古い時代に書かれた書籍を「直に紙をめくる」というアナログな行動で読むのも
臨場感を生む、ひとつの「演出」だと考える。もちろん本をあまり読まない自分には「電子書籍」に期待する
部分が大きく、後々これを表現する立場に至る可能性はある。その時に「電子書籍化」に対して
今の印刷本の持つ「良さ」を、新しい媒体に改変せずに継ぐ事が大切な事ではないかと思う。

余分なものは無く、基本的に活字のみで全てを表現する方法を受け継いでいる。
と、電子書籍に対しては思っているからだ。



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