安曇野アートヒルズミュージアム -水と木々とガラス工房-

2011年5月11日 by Eiji Saito

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連休中の美術館巡りレポート、前回は東京・六本木でしたが、今回は地元の安曇野です。信州に越してきた当時は安曇野アートライン制覇を宣言していたにも関わらず、忙しさにかまけて実際に訪れたのは数えるほど。これでは非常にもったいない、ということで連休を機にいそいそと安曇野アートヒルズミュージアムへ。

アールヌーヴォー旋風の吹き荒れる19世紀末フランスの代表的な工芸家、エミール・ガレのガラス作品を展示するミュージアムとしても知られる安曇野アート・ヒルズは、ショップやレストラン、ガラス創作ワークショップなども有する複合施設。そんな特徴もあってか、他の美術館などに比べると圧倒的に家族連れが多い気がします。繊細なガラス作品に触れることができ、自らガラス創作体験もでき、さらに安曇野産の野菜を使ったイタリア料理も食すことができるとあれば、これは一日いても飽きないかも。

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美術館を訪れる愉しみはそれだけではありません。美術館そのものの建築、そして周囲をも含んだランドスケープも魅力の大きな要素。安曇野アートヒルズは周りの自然、水や木々のもつ清冽さにおいて、なかなか他に例をみないほど。

その風景には、なぜだか今は亡き敬愛する二人のアーティストを連想してしまうのですが、その一人は映像詩人と呼ばれた映画監督のアンドレイ・タルコフスキー。彼が撮り続けたロシアの素朴ながらも美しい自然と安曇野の風景とに、どこか重なりあうところがあるからでしょうか。

もう一人は、そのタルコフスキーの映像をこよなく愛した音楽家の武満徹。彼もまた水や木のイメージに重ねあわせて数多くの音楽を生み出してきたユニークな芸術家ですが、実際に安曇野に別荘をもっていたとのこと、このあたりもきっと歩いたのではないでしょうか。

水や木の空間にガラスという透明な素材が加わることで、アートヒルズ周辺はよりいっそう静謐さが際立つような気がします。そういえばガラスという素材は、タルコフスキーや武満を感じるためのキーワードともいえる「鏡」や「記憶」ともつながるような気がします。たまには水の音や木々の音に聴き入ること、「いまそこにある音」に耳を傾けることも大切なのだと感じることができます。

安曇野アートヒルズミュージアム公式サイト

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スタッフ

  • 平竹仁士
  • 河西裕一
  • 柳澤健一
  • 小林秀太郎
  • 丸山幸男