EPUBエディタ Sigilを使ってみる

2011年5月19日 by Eiji Saito

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ここしばらくの間、デジタルマガジン制作などで活躍してくれそうなAdobeのADPS(Adobe Digital Publishing Suite)に注目してきましたが、一方で電子書籍といえばテキストリフロータイプが大方を占めるのも事実、海外では大盛況をみせているEPUBも押さえておきたいところ。

DTP暦の長い人や出版人にとって、やはりInDesignがEPUBへの書き出しをサポートしているのは大きな魅力でしょう。ただ気をつけなければいけないのは、InDesignから書き出されたEPUBファイルは、あくまで中間ファイルという位置づけにすぎないということ。そのため、以下の2点に注意が必要となりそうです。

・書き出し後のレイアウト調整作業が発生する
・作成時も後処理を考慮した作りにする

つまりInDesign単体では作業を完結させることが現実的には(ほぼ)できないということになります。そこで、SigilのようなEPUBエディタが活躍します。SigilはWYSIWYG(What You See Is What You Get)を実現しつつレイアウト調整ができる優れもの。

ところでこのEPUBファイル、実はzip形式の圧縮ファイルであったりします。試しに拡張子.epubを.zipに書き換えてみましょう。するとおなじみのzipファイルアイコンに変わるので、さらに中身を見ていくと・・・.xmlファイルや.htmlファイル、.cssファイルを確認することができるはず。なるほど、EPUBファイルは基本的にXHTMLとCSSで構成されていることが分かります。

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ということで、当然ながらWEB制作の知識のある方であれば、いったん該当ファイルを解凍後、Dreamweaverなど使いなれたアプリケーションを利用して編集することも可能です。とはいえ、Sigilだけでもシンプルに構造の定義ができるので、テキストがメインのものであれば、まずはいったん完成までこぎつけることはできそうです。

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ほかにも画像挿入はもちろん、InsertからChapter Breakでxhtmlを分割してくれたり、DreamweaverのようにSprit Viewでデザインとコードを見比べながらの作業も可。もちろんスタイルの修正もできます。これで無料とは、なかなかニクい。

さて、EPUBじたいがWEBの技術で支えられていることが理解できました。ただWEBと異なり、電子書籍では縦書きやルビ対応が求められる傾向にあります。残念ながら現在のEPUB2.0はXHTML1.1とCSS2.1で成りたっているため、サポートしているタグも限られており、それらの実現には現在策定中のEPUB3の登場を待つほかありません(HTML5とCSS3が取り入れられる予定)。

日本特有の組版を意識したEPUBによる電子書籍が活況を呈する日はいつになるでしょうか。



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