espurでEPUB3.0を試してみる

2011年7月7日 by Eiji Saito

EPUB3.0に対応した電子書籍リーダーが遂に登場したとのことで、さっそくダウンロード。と思いきや、その噂のリーダーであるespur(エスパー)はWebKitによるPC専用という位置づけでした。

それでもEPUB3.0による「組み」を確認できるのは大きいと気を取り直し、デスクトップ上で試してみました。ちなみに「Windows Vista/7」が推奨環境のようですが、とりあえずXP環境でも問題なく見えています(おそらく)。

EPUB 3.0は、この5月にようやく電子書籍標準化団体IDPF(International Digital Publishing Forum)により、その仕様が発表されたリフロー形式の電子書籍フォーマット。噂先行でなかなか策定されないうちに、日本ではXMDFフォーマットなどがじわじわとシェアを伸ばしてきていましたが、唯一の国際標準といえそうなEPUB、3.0対応ビューアの登場で日本でも巻き返しを期待したいところ。

espur.jpg

その重要なキーとなる「組み」に関して。PC環境でのチェックなので感動はいまひとつですが(特にフォント表示)、サンプルとして用意されている夏目漱石の『草枕』が、縦書き、ルビ、禁則・・・といった日本語組版の重要ポイントだけでもしっかりサポートされていることが確認でき、まずはひと安心。「回り込み」や「縦中横」もなかなかよい感じです。

このespur、まずはEPUB3.0の仕様に則り試作してみました、というもののようなので、今後バージョンアップとともに各デバイス用も出てくるのではないでしょうか。電子書籍フォーマットについては、EPUBのほか日本でシェアの多いXMDFや.bookとの間で交換可能となる「電子書籍交換フォーマット」の開発も進んでいるようです。期待しましょう。

また、ソーシャルサービスもここへきて電子書籍周辺との絡みが多くなってきました。ツイパブβはスマホなどでTwitterアカウントを使ってEPUBを読むためのビューア。ツイパブβに登録されたEPUB形式のブックを表示し、タイムライン上にある本の情報やユーザーのライブラリから本を選択することで、内蔵されているEPUBビューワが立ち上がり、内容を読めるというもの。Twitterの可能性ってまだまだあるんだなぁと実感。。

対するFacebookのサービスであるegobookは、なんとFacebookを実物の本にしてくれるというサービスらしい(もはや電子書籍ですらない)。多分に自己満足の世界という気がしないでもないですが、やはりモノとして手に取ることができるのは愛着にもつながるのでしょう。

egobook.jpg

相変わらず(というか、よりいっそう)混沌とした状態の電子書籍/出版業界。今週はいよいよ東京で国際電子出版EXPOも開催。最終日には覗いてみようと思っているので、改めて業界の近況をレポートできるのではないかと思います。

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