書物という広大な世界の究極のイメージともいえそうな「バベルの図書館」。かつてボルヘスの夢見た書物をめぐる迷宮的ビジョンですが、これをいま最も刺激的に継承・発展させているのが、学者でも作家でもなく、Googleさんという気がしてなりません。
バベルの塔を思わせる電子書籍書架「WebGL Bookcase」を見れば、誰でもそんな気になるのではないでしょうか。
WebGLとは、Webブラウザから直接ハードウェアによる3D描画を行える規格とのことで、これを利用することによりGoogleの電子書籍サービス「Google Books」が螺旋状に本を並べて表示してくれるというもの。結果、機能的には1万冊以上の電子書籍が配置された巨大な書架として機能するようです(どうせなら無限だとよりボルヘス的?)。
気になる書籍をクリックすると表紙の画像が拡大表示され、Google Booksへとジャンプ。ちょっとした遊び感覚で制作されたもののようですが、インパクトとしては充分という感じ。
そういえば、Googleさんのボルヘス好きはいつぞやのボルヘスの誕生日にも露呈していましたっけ。ボルヘスの生誕112周年の際、彼を題材にしたと思われるロゴがトップページを飾ったのでした。
