
去年の8月にプレビュー版のファーストインプレッションをこちらで書かせていただいたAdobe Edge。HTML5時代の「WEB標準」に則ったWEBアニメーション作成ツールとして、個人的に注目しています。
先日久しぶりに試してみようとしたところ、立ち上がった瞬間に「期限切れ」のアラートが表示され、あえなくシャットダウン。。つい先頃にアナウンスされたばかりのプレビュー5を利用したかったのだけれど、はて?と思い調べてみると、確かに試用期間が設定されている様子。まだ正式版がリリースされていないのだから最新バージョンは使えるのかと思い、旧バージョンをアンインストールして最新版に。すると難なく立ち上がってくれました。やれやれ、お試し版というやつを最大限に試せた試しがありません。。
久々に開くEdgeの画面、いつのまにかじわりと充実度を高めている感じです。Adobeとしても身を切る思いでFlashに代わるソフト開発に取り組んでいるはずで、随所にその展望と意図を感じ取ることができます。
エレメントのシンボル化機能もその一つ。同一のインタラクションを求められるオブジェクトを1回の設定で可能にしてくれるシンボルとインスタンスの関係には、Flash使いの方であれば慣れ親しんできているはず。しっかりLibraryパネルが追加されていて、これは心強い追加機能。このままオブジェクト指向で他社の追随を許さない構えでしょうか。

逆にFlashに慣れていると少しとまどいそうなのがタイムライン。Flashのそれとは概念が少し異なります。TimelineパネルとElementsパネルの関係性を把握しながら操作するのが少し面倒にも感じるのと、オブジェクトを生成しても何かしら異なる時間上で編集を施さないとタイムライン上の変化が見られないのも一瞬混乱する種とはなりますが、これはおそらく慣れの問題でしょう。どちらかというとFlashではフレーム単位で認識していたところが、より時間の経過を意識して操作する感覚を得たといえばよいでしょうか。。言葉で説明するのは難しいですが。論理的に整理されている感じもするので、その意味ではより厳密なルールに改善されたといえるかもしれません。
他に以前より改善された点としては、HTML5をサポートしないIE 8など古いブラウザに対応する最適化ツールが組み込まれた点。さらに出力コードの軽量化も図られている様子。
どうしてもFlashに置き換えて考えてしまいがちで、そのためにまだまだ物足りなさは感じますが、このペースでいけば驚くほど多様性のあるソフトに化けそうな雰囲気も漂っています。今後の進化が最も愉しみなアプリケーションの一つです。
尚、WindowsユーザーであればXPには対応していない、など利用にもいくつか制限があるのでご注意を。上記はすべてMac OS X Lion 10.7.3+Safariの環境下で試しています。