EPUB3が目立った第16回国際電子出版EXPO

2012年7月11日 by Eiji Saito

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少し時間が経ってしまいましたが、先週開催されていた第16回国際電子出版EXPOに行ってきたので、簡潔に感想など。

ここへきてTOPPANやDNPといった大手印刷会社がいよいよ電子書籍に本腰を入れてきた印象。TOPPANグループのBookLive!端末は6インチ電子ペーパー採用で、楽天koboTouchとシェアを争うことになりそうです。既にBookLive!ストアが充実しているのは大きなアドバンテージでしょうか。

一方、DNPのほうはハイブリッド書店サービスとしてリニューアルしたhontoをアピール。こちらはリアル書店とネットストア、電子書籍ストアの3つの連携を強化。WEBサイトのほかに丸善、ジュンク堂、文教堂といったリアル店舗で共通のポイントを導入するなど、従来の本屋好きも呼び寄せる訴求力が売り。ちなみにこれは後から知ったのですが、ポイント会員になると電子本棚「マイ本棚」でリアル本まで管理できるようになるとか。紙本好きのアンテナにひっかかれば強いかも。

東芝は7インチカラー液晶の電子ブックリーダー、BookPlace DB50を展示。BookPlaceストアは前述のBookLive!ストアがエンジンとなっているので、既に豊富な品揃えを実現している恰好になります。

今回の展示会ではEPUB3への注目度が一気に高まっていたのが特に印象的でした。モリサワMC Book EPUBビューアライブラリを発表、本格的にEPUB3に対応。電子書籍ストアBookGateで7月から採用とのこと。MC Bookはオーサリングツールとビューワアプリの両方に力が入っていて、クリエイターにとっても心強いところ。

扱いこそ小さかったのですが、まさに展示会開催ドンピシャのタイミングで入ってきたEPUB3関連の興味深い情報も。ACCESS社のEPUB3対応電子書籍ビューワである「NetFront BookReader EPUB Edition」が電子書籍標準化団体であるIDPF(International Digital Publishing Forum)のMacintosh版EPUB3、「Readiumリファレンス・プラットフォーム」に搭載されたとのこと。
NetFront BookReaderは楽天が展開するKobo Touchのビューワエンジンにも採用されているほか、いち早くEPUB3に対応させたビューワESPURの開発で知られるイーストも開発ライセンスを取得している様子。

これらEPUBをめぐる一連の流れを見るにつけ、改めて日本語組版の難しさとそこに関わる人たちの努力を想わずにはいられません。と同時に、日本の優れた企業や人材がEPUB3の仕様策定に関与することで、日本語組版の素晴らしさや日本人の組版に対する意識の高さを世界へアピールすることにも繋がるという気がします。そしてそこに関わるすべての人に多謝!

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